2013年03月05日
小坂町花園館
すでに皆さんご存じ、県内最古の映画館「花園館」。意外にも探検隊では紹介されていないので行ってきました。初めは商店として明治37年(1904)に創業したそうですが、大正5年(1916)頃から映画の常設館となったそうです。100年を越える歴史があります。
現在の建物は昭和12年(1937)に建てられたもので、玄関上部のモダンなレリーフなど建造物としても文化財的価値があります。この日はすごい雪でした。
左は大正時代の、右は昭和30年代の花園館です。(クリックすると画像が大きくなります)


大看板はプロジェクターやOHP等の投影ではなく、チラシを見ながらまったくのフリーハンドで描くそうです。今回観た「のぼうの城」は文字のみですが、絵も毎回すばらしい出来です。右は使用する絵の具と筆です。


まずチケットを買って。昔ながらの紫がかった半券ですね。この扉の向こうに夢の世界が広がっています。映画館の扉はこうでなくちゃいけません。ワクワクしますね。


中へ入ると・・・スクリーンには今や珍しくなったカーテンがかかっています。(今はむき出しが多い) 右側の「映画は皆様の花園館へ」というフレーズがすてきですね。スクリーン前はステージになっていて「花園館」が映画上映だけでなく各種演芸興業も行っていたことを物語っています。客席は176。横には大正時代からの長いすも並んでいます。

暖房は現在ファンヒーターですが、昔は全席足下のパイプ(左)に熱湯が通っていて循環していました。足を乗せるとじんわりと暖かかったものです。座敷状の2階席(右)もありますが、現在は使われていません。鉱山華やかなりし頃は2階席までお客さんでぎっしりだったことでしょう。(クリックすると画像が大きくなります)


今回特別に映写室に入らせていただきました。50年以上使用している大きな2台の映写機です。左は山口良一さんです。2台の映写機で代わる代わるスクリーンに投影しながらフィルムリールをつないでいきます。映画を観ているとよく画面の右上に★印が一瞬出ますよね。あれがフィルム切り替えの合図です。(クリックすると画像が大きくなります)


「花園館」は山口武四郎さん(左)と良一さん(右)親子で経営されています。武四郎さんは昭和27年に先代から経営を受け継いだそうで、もう60年にもなるんですね。ここでの上映の他、近隣の市町村を回って移動映写会を開いています。「できるだけ良い映画を子どもたちや人々に観せたい」という気持ちでやってきたそうです。いつまでもお元気で頑張ってほしいです。

浦島は中学生の頃ここで「未知との遭遇」を観ました。その頃にはまだ鹿角に映画館が4館はあったと記憶していますが、その後次々と閉鎖され、都市にはシネコンが登場して現役の単一館は秋田県はもちろん東北でも貴重な存在です。ここは映画が一番の娯楽であった古き良き時代を体感することができる鹿角の宝だと思います。皆さんもぜひお越し下さい。
浦島次郎でした。
現在の建物は昭和12年(1937)に建てられたもので、玄関上部のモダンなレリーフなど建造物としても文化財的価値があります。この日はすごい雪でした。

左は大正時代の、右は昭和30年代の花園館です。(クリックすると画像が大きくなります)


大看板はプロジェクターやOHP等の投影ではなく、チラシを見ながらまったくのフリーハンドで描くそうです。今回観た「のぼうの城」は文字のみですが、絵も毎回すばらしい出来です。右は使用する絵の具と筆です。


まずチケットを買って。昔ながらの紫がかった半券ですね。この扉の向こうに夢の世界が広がっています。映画館の扉はこうでなくちゃいけません。ワクワクしますね。


中へ入ると・・・スクリーンには今や珍しくなったカーテンがかかっています。(今はむき出しが多い) 右側の「映画は皆様の花園館へ」というフレーズがすてきですね。スクリーン前はステージになっていて「花園館」が映画上映だけでなく各種演芸興業も行っていたことを物語っています。客席は176。横には大正時代からの長いすも並んでいます。

暖房は現在ファンヒーターですが、昔は全席足下のパイプ(左)に熱湯が通っていて循環していました。足を乗せるとじんわりと暖かかったものです。座敷状の2階席(右)もありますが、現在は使われていません。鉱山華やかなりし頃は2階席までお客さんでぎっしりだったことでしょう。(クリックすると画像が大きくなります)


今回特別に映写室に入らせていただきました。50年以上使用している大きな2台の映写機です。左は山口良一さんです。2台の映写機で代わる代わるスクリーンに投影しながらフィルムリールをつないでいきます。映画を観ているとよく画面の右上に★印が一瞬出ますよね。あれがフィルム切り替えの合図です。(クリックすると画像が大きくなります)


「花園館」は山口武四郎さん(左)と良一さん(右)親子で経営されています。武四郎さんは昭和27年に先代から経営を受け継いだそうで、もう60年にもなるんですね。ここでの上映の他、近隣の市町村を回って移動映写会を開いています。「できるだけ良い映画を子どもたちや人々に観せたい」という気持ちでやってきたそうです。いつまでもお元気で頑張ってほしいです。

浦島は中学生の頃ここで「未知との遭遇」を観ました。その頃にはまだ鹿角に映画館が4館はあったと記憶していますが、その後次々と閉鎖され、都市にはシネコンが登場して現役の単一館は秋田県はもちろん東北でも貴重な存在です。ここは映画が一番の娯楽であった古き良き時代を体感することができる鹿角の宝だと思います。皆さんもぜひお越し下さい。
浦島次郎でした。
Posted by のんびり探検隊 at 10:00│Comments(3)
│観光施設
この記事へのコメント
小学生のころ、両親に連れられて花園館へ行きました。
30年代の花園館で、「怪獣映画」や「ワタリ」を観た記憶があります。
とても懐かしかったです。
親子の山口さんのご健康とご活躍をお祈りしています。
30年代の花園館で、「怪獣映画」や「ワタリ」を観た記憶があります。
とても懐かしかったです。
親子の山口さんのご健康とご活躍をお祈りしています。
Posted by 鹿愁 at 2013年03月15日 18:00
鹿愁 様 コメントありがとうございます。このブログ原稿が完成した直後に花園館は休館になりました。(涙)残念でなりません。しかし山口さん親子の映画への情熱はすばらしく「近日上映」だった「妖怪人間ベム」を31日に小坂町交流センターセパームで上映されます。今後も出張上映で良い映画を提供し続けるそうです。形が変わってもいつまでも花園館を応援したいと思います。
Posted by のんびり探検隊
at 2013年03月18日 10:44

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